【お役立ち情報】印鑑の買いかた、選びかた
家を建てる、就職する、結婚する、車など高額の買い物をする、といった人生の大きいイベントに欠かせないのが印鑑です。
入学・卒業の記念や就職祝い、成人祝いなどにお子様やお孫様にプレゼントされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、「どの大きさの印鑑を買えばいいのかわからない」「たくさんの種類の材質の中からどれを選んだらいいのかわからない」と悩まれる方も少なくないと思います。
そこでこの記事では、印鑑選びの3つのポイントについてご紹介します。
使用目的とサイズ
日常生活や仕事の上で使われる印鑑は大きく7つの性質に分けられ、それぞれ大まかなサイズが決まっています。
実印
住民登録のある区市町村役場に登録した印鑑です。自治体がその印鑑の持ち主を示す証明書(印鑑登録証明)を発行してくれるため、最も信頼性が高い「意志の証明」として重要な契約時に使われます。
印鑑登録は原則として、満15歳以上で、かつ住んでいる各区市町村役場の住民基本台帳に記載されている印鑑の所有者本人の申請が必要です。
印鑑登録できるサイズは自治体によって若干の違いがありますが、一般的なサイズは、男性用は直径15~18mmの丸印、女性用は直径13.5~15mmの丸印です。
銀行印
銀行などの金融機関に届出をしている印鑑です。1本の印鑑で複数の口座を開設している人が多いと思いますが、万全を期すのであれば、金融機関や口座ごとに違う印鑑を使う方が安全です。
一般的なサイズは、男性用が直径13.5~15mmの丸印、女性用が直径12~13.5mmの丸印です。
認印
宅配便などの荷物の受け取りや職場でもよく使われる印鑑。認印と聞けば気軽にポンポン押してしまいがちですが、たとえ認印でも、重要書類に捺印すると実印と同じ効力が生じる場合もあります。捺印するということがその人の意思を表すということになるため、取り扱いは慎重に。
サイズは、男性用が直径10.5~13.5mmの丸印、女性用が直径9~12mmの丸印が一般的です。
社印(角印)
会社で使用する印鑑で「○○株式会社之印」などと彫られているのが一般的です。大きくて立派なので会社を代表する印鑑と思われがちですが、実は機能としては認印と同じです。領収書や請求書など社外に対して発行する書類に押印します。
サイズは、一辺が20~30mmの正方形の角印が一般的です。
代表者印(役職印)
会社を設立する時や代表取締役の変更があった場合に法務局に届出(登記)しなければならない印鑑で、言わば会社の実印です。登記申請や株券発行、正式文書など重要な契約時に使用します。
サイズに規定があり、10mm以上、30mm以内の正方形に収まるもの、とされていますが、一般的には18mmの丸印が使われることが多いです。
割印
契約書の正本と副本、原本と写しなど重要な書類を複数枚作成した時に、その書類が同一の内容である、もしくは関連性のある内容であるということを示すための証明印です。領収書とその控えにまたがって押したり、同じ契約書を複数作った時に押印することで、同時につくられた同じ契約書であることの証明になります。
サイズに決まりはありませんが、12.5×30mmなどの縦長が一般的です。
割印に似た役割を持つ証明印で契印があります。これは書類の一部が抜き取られたり、ページの順番を入れ替えられたりすることを防ぐため、背表紙やページの間などに複数のページに渡って押す印のことです。
訂正印
帳簿や契約書に記載した字句を書き直したり、書き加えたり削除した時に、訂正したことを証明するために押す印です。正式な訂正印は、その契約書に押した印鑑を使って訂正印とします。小さい小判型の訂正印は簿記用です。
サイズに決まりはありませんが、簿記用の訂正印には6mm程度の小さい印鑑がよく使われます。丸形のほかに小判型もあります。
印材の材質
木質系
木材を使った印鑑といえば柘が有名ですが、現在では様々な木材が印鑑の素材に使われています。技術の進歩により、今までは使えなかった木材を圧縮加工し、硬くすることで印材として使用することもあります。
柘
ツゲ科の常緑低木。暖地の低山地に生え、材質は緻密で美しい木肌から、印材・櫛等に用いられています。
動物系
牙材で有名なのは、象牙、マンモス、カバ、マッコウクジラなどが挙げられます。角材では、黒水牛、オランダ水牛が代表格です。
どちらも適度な硬さを持ち、印鑑としての性能は十分です。
黒水牛
水牛の角を加工し、漆黒に染めた印材。粘りがあり印材に適しています。角先端の中心部分は芯持と呼ばれ、特に良質とされています。
オランダ水牛
白っぽい飴色をした美しい印材。黒水牛に比べて硬質で粘りがあり、欠けにくいという長所を持っています。
金属系
チタンやアルミなどの金属製の印鑑もあります。落としても簡単に欠けない上、摩耗にも強く、半永久的に使えます。
チタン
強度・耐食性・耐久性に優れているチタンは、印材としても非常に優秀です。また、水洗いが可能で手入れが楽な点も人気の理由の一つです。
書体
篆書体(テンショ体)
漢字の基本。典雅、流麗にして重厚、風格のある印影をつくります。実印に限らず、全ての印鑑に適します。
印相体(インソウ体)
篆書体を基礎にして意匠化した書体。篆書体より図形化され原型がわかりにくくなっているため、偽造されにくいという特徴を持ちます。今最も多く使われている優れた書体です。
隷書体(レイショ体)
秦の時代につくられた実用書体。篆書体を簡略化し直線的にした書体で、バランスが取れ、読みやすい書体です。銀行印や認印に向いています。
古印体(コイン体)
隷書体を基に、丸みを加えた書体。大和古印の伝統を受け継いだ日本独自の書体です。読みやすく、主に認印や法人印鑑で多く使用されています。
楷書体(カイショ体)
日常で用いられている、馴染みの深い標準書体。読みやすい書体のため、認印やゴム印に向いています。
行書体(ギョウショ体)
楷書をくずして書きやすくした書体。丸みを帯びた流線的な書体で、特に女性に好まれています。
いかがでしたでしょうか。
用途によってサイズを選び、使用する場面やご自身のイメージで印材と書体を決めれば、きっとお気に入りの印鑑が見つかるはずです。
例えば、重要な契約で使われることの多い実印や代表者印を作るのであれば、漆黒で高級感のある黒水牛や重厚感のあるチタンを印材に選び、書体には、一般の人が読みにくく偽造されにくい篆書体や印相体を選ぶのもいいでしょう。
認印の場合なら、印材はコストパフォーマンスに優れた柘にして、書体は楷書体や古印体などの読みやすい書体を選ぶのもいいかもしれません。女性であれば、上品で美しい印材のオランダ水牛に柔らかい印象の書体である行書体を合わせてもいいかもしれませんね。
今回は、印鑑選びのポイントについて紹介しました。
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